こんにちは、アスマです。
言いたい事はタイトルに詰め込みました笑。マイルって特典航空券に変えるために貯めてますよね。だからなんにも考えず特典航空券に変えてしまいがち。
でもある条件が重なった場合、スカイコイン変換という一手間を加えることでよりお得に飛行機に乗れる場合があるんです。そのことについてまとめました。
まずはスカイコインについて
スカイコインとは
まず前提としてスカイコインとは何なのか?ANAのホームページを見ると以下のように書いてありました。
ANA SKY コインは、ANAホームページで航空券や旅行商品(国内ツアー・海外ツアー)のお支払いにご利用できる電子クーポンです
ANA Inspair of Japan
「ANAから航空券を買うときにお金の代わりにスカイコインを使えるよー」と言っているわけですね。因みに1コイン=1円のレートで使うことができます。要はANA版のTポイントみたいなもんです。ANAのエコシステムでしか使えないのが難点ですが...
このスカイコインの入手法ですがANAのホームページを見ると
1マイル⇒1コインに変換できますと書いてあります。つまり「1マイル=1コイン=1円」という式が成り立ちます。1マイルが1円になってしまう...1マイルの価値をよく知る方々なら「えっ、もったいなっ」と思いますよね。
私も最近までマイルは脳死で特典航空券に変えていたのでマイルをスカイコインに変換する場面というのは、マイルを有効期間内に使い切ることができなかった時もしくはマイルの端数を変換する時くらいかなと考えていました。まとまったマイル数でしか使えないマイルと比べてスカイコインは10円単位から使えますからね。
ただし、スカイコインの3つの特性を考慮するとマイルをそのまま特典航空券に変えるよりも一度スカイコインに変換してから航空券を購入したほうが得する場面があることがわかります。
スカイコインの特性
その特性とは
- マイルからの交換率が変動する
- スカイコイン払いでもマイル・PPが貯まる
- 諸税もスカイコインで支払い可能
の3点です。それぞれ解説します。
①マイルからの交換率が変動する
1マイル=1コイン=1円と冒頭で説明しましたが、これは実は一番悪い場合のレートです。このレートですが交換マイル数とANAの会員ステータス、ANAカードの種類によって最大1.7倍まで変動します。下の図はANAの交換レート表です。
最大1.7倍とは言いつつその恩恵を受けるためにはANAのブロンズステータス以上が必要です。そのステータスを手に入れるためにはそれなりのお金や努力が必要となるので、1.7倍を狙うというよりはこれは限られた人だけが受けられる恩恵として見なかったことにしてしまいましょう笑
狙い目なのは表の青枠で囲ったところ。1.5~1.6倍と1.7倍に次ぐ高倍率ながら条件はANAカードとマイル数のみです。ANAカードは努力不要で申し込みすれば発行可能ですので、必要なのはマイル数のみ。マイルも特典航空券を発行するような場面ではある程度まとまった数を持ってますよね。
②スカイコイン払いでもマイル・PPが貯まる
スカイコインは現金と同じように使うことができます。つまり、通常と同様にマイル及びプレミアムポイントが貯まります。
逆にマイルを特典航空券に変えた場合はマイルもプレミアムポイントも付きません。この点が後で大きく効いてきます。
③諸税もスカイコインで支払い可能
ANAを利用する場合、マイルで特典航空券を発行した場合でも燃油サーチャージや空港使用料などの諸税は支払わなければなりません。どうしてもこの部分はお金で負担する必要があります。
スカイコインはこの諸税も支払うことが可能です。重要なのはスカイコインで支払い可能ということよりも、特典航空券の場合でも諸税は負担する必要があるということなのですが。
ここまででスカイコインとは何か?マイルとどう違うのかをまとめました。次は「どのような場面でマイルを一度スカイコインに変えてから航空券を購入したほうが良いのはどういう場面か」について書いていきます。
スカイコインに変えた方が得するのはどの場面?
結論を言うとこれは1マイルあたりの価値が小さくなってしまうような場面となります。具体的には
- エコノミークラスを利用する場合、かつ
- 直前の旅行でない場合
といった場面でしょうか。特典航空券は同じ目的地の場合、シーズン及び利用クラス以外の要素では必要となるマイル数が変わりません。つまり、直前の予約でも1ヶ月以上前の予約でも必要マイル数は変わらないのです(空席があるかは別ですが...)。普通に航空券を購入する場合、直前に予約すると値段は上がりますよね。
これはマイルの良いところではあるのですが、逆に考えると早めの予約の場合だと安い航空券なのに直前予約と同様のマイルを支払う事になります。このようなときにスカイコイン払いを活用すると得をする場面が発生します。
具体的な旅程で比較してみる
具体的に旅程を考えて比較してみましょう。3ヶ月後の11/1~11/4に東京からドイツ、フランクフルトを往復する旅行に行くとします。それぞれの場合のコストを計算してみます。
特典航空券の場合
ANAのサイトで旅程を検索すると以下の旅程が出てきました。
画面で選択中の旅程で特典航空券を発行してみると、コストは以下の通りとなりました。
必要マイルは55,000マイルなのですがその後のお支払い総額を見てください。これが燃油サーチャージなどの諸税というやつです。マイルで飛行機に乗る場合でもこの部分は支払う必要があります。割とここが見落とされがち
マイルをスカイコインにしてから航空券を購入する場合
同じ旅程で検索して見ましょう。下が検索結果になります。
詳細旅程は以下の通り。全く同じ旅程ですね。大事なのが座席クラスがエコノミーSになっているところ。ここが後で効いてきます。
支払総額は131,740円となりました。うち運賃は90,000円で諸税は特典航空券の場合と変わりません。
ここで最初の換算表から90,000円の運賃を支払うためにマイルをスカイコインに変える場合どれくらいのマイルが必要か計算してみると、ANAゴールドカード会員で56,250マイル、一般カード会員でも60,000マイルとなります。(諸税もスカイコインで払えますがわかりやすいよう運賃部分で考えてみます)
確かにスカイコインの場合のほうが少し必要マイルが多いですが、ほとんど変わらないくらいですよね?更にスカイコイン払いの場合ここにマイルとPPが付きます。ANAのシュミレーションで片道分を検索した結果がこちら。
往復で7,410マイル、5,928PPが付きます。ということは差し引きで考えるとこちらの方がマイルの減少が少ない事になってしまいます。
結果まとめ
ここまでの結果をまとめた表が以下となります。
ゴールドカードの場合でも一般カードの場合でもマイルを一度スカイコインにしたほうが良いことが分かります。消費マイルが少ない上にPPまで貰えてしまうなんて...
他の旅程でも比較してみる
1ヶ月後9/6~9/10のクアラルンプール往復はこんな感じ
同じようにスカイコインに変換したほうがお得になってますね。このような旅程は決して珍しいものではありません。
色々検索してみると東南アジアだとだいたい1ヶ月前の予約の場合だとスカイコイン変換を噛ませたほうがお得になるみたいですね。
その他補足メモ
スカイコイン変換の他のメリット
スカイコイン変換のその他のメリットとして「予約が取りやすい」という点があります。マイルを特典航空券にする場合、開放される席数には限りがあります。便にもよりますが1便あたり15席も無いんじゃないかと思います。1ヶ月前の東南アジア便だとすでにキャンセル待ち状態になっていたり...
その点スカイコイン払いの場合通常の支払いとなんら変わらないので、開放される席数はかなり多く一部の繁忙期を除き、ほぼほぼ予約可能だと言えるでしょう。まあ一部の繁忙期は運賃が上がってしまうのでこの技も使えないんですが...
スカイコイン変換のデメリット
ぱっと浮かぶデメリットが2点ほどあります。
まず予約の変更がきかないこと。特典航空券の場合は直前まで予約の変更が可能です。これはかなりのメリットなのですが、スカイコイン変換で交換するチケット(大抵の場合エコノミーSクラス)は安いチケットのため予約の変更がききません。
変更はききませんが払い戻しは可能なので旅行の予定に変更があった場合は手数料を払って払い戻しをしてから予約し直すようにしましょう。
2点目はスカイコイン変換はまとまったマイルでしかできないこと。5万マイル以下で交換する場合は交換レートが落ちてしまいますし、5万マイル以下の場合は1万マイル区切りでしか高いレートが適用されません。つまり、44000マイルをスカイコインにしたい場合、40000マイルは交換率1.5倍で交換ですが残りの4000マイルは交換率1倍になってしまい、64000コインにしかなりません。
可能な限り50000マイル以上を交換するように心がけましょう。
まとめ
マイル⇒特典航空券というのは王道ルートですが、マイル⇒スカイコイン⇒航空券というルートを使うことにより、よりお得に航空券が入手できることが分かりました。みなさんも特典航空券を発券する前にちょっと運賃を検索してみることをおすすめします。意外と損してるかもしれませんよ?
ビジネスクラスやファーストクラスの場合は無心で特典航空券にしても問題ないですが笑